若年層の“県内離れ”をうかがわせる現象が起きている。入居を見込んで開発されたワンルームマンションは過剰感を抱える事態に。家賃の下落も止まらない。職が見つからないため、地方に戻ろうと志向する傾向が強まっているとの指摘もある。
「きょうで終わり。職場の荷物、持って帰って」
昨年12月に鳴った携帯電話。横浜市内の運送会社 Perfect World rmt
に勤めていた男性(28)は突然、社長から解雇を言い渡された。
現在、生活保護を受けている。保土ケ谷にあるアパートの家賃は5万円。食事は1日1食に抑えている。「早く仕事を見つけないと。安定した職なら横浜、神奈川にこだわらない」
4年前に長崎?佐世保から上京。当初は横浜を気に入っていたが、今では物価の高さに住みにくさを
感じる。「魅力が薄れてきた。世話になった知人がいるから残っているだけ」。だが、佐世保に今帰っても、仕事が乏しいことは分かっている。
県内の私立大学の就職支援担当者は「地方出身の親子で、Uターンに抱く感覚が二極化している」と説明する。「地元に暮らす親も、戻って来てはほしいが職探しが厳しいことも理解しており、悩むようだ」 nexon ポイント RMT
県内の賃貸住宅ではワンルームタイプの過剰感が強まってきた。
横浜市内を中心に不動産仲介を手掛ける杉浦商事(横浜市神奈川区)の杉浦武胤社長は「昨秋から若い人向けの部屋が埋まらなくなっている」と明かす。好況時に若年層の需要増を見込んで開発が進んだ小さな物件で顕著という。
家賃相場もワンルームだけが下落が続
く。「家賃や敷金?礼金の相場の見直しなど、オーナー側が対応を迫られている」(杉浦社長)
リクルートが算出している住宅価格指数(2005年1月=100)によると、県内のマンション賃料指数は3月、ワンルームタイプ(25平方メートル想定)で98?4と前月から0?3ポイントの下落。ファミリータイプ(80平方メートル想定)が微増だったのとは
対照的だ。
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引用元:nexon ポイント RMT